2025.09.29
AI
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GPT-5がCopilotにやってきて、あらためて感じたこと

■GPT-5がCopilotにやってきて、あらためて感じたこと
-働き方の再定義-
8月、ついにGPT-5がMicrosoft Copilotに搭載されました。
そのニュースを聞き、私も早速試してみることにしました。
ただ「Copilot」といっても、その形は一つではありません。
実際には多様な形式が存在し、それぞれ活用シーンや機能が異なります。
主なものを分類すると、以下のようになります。
Copilotの主なタイプ
・M365 Copilot Chat(Webポータル及びTeams内)
・M365 Copilot アプリ
・サイドパネル型のCopilot(OfficeアプリやEdgeなどで右側に表示されるパネル)
・アプリ内組込み型のCopilot(WordやExcelなどで直接文書編集などを支援)
・開発系Copilot(Copilot Studio)
└ マルチエージェントやチャットボットなどの開発を支援
・その他(GitHub Copilot、Windows Copilot, D365 Copilot など)
この中で、現時点(2025/9/19)でGPT-5を明示的に選択して利用できるのは「M365 Copilot Chat」と 「M365 Copilot アプリ」です。
Copilot Studioについても、段階的にGPT-5が利用可能になると案内されていましたが、
国内リージョンではなかなか有効にならず、「これは以前にも経験したな」と思い出しました。
過去にも、生成AIによるマルチエージェント・オーケストレーションが発表された際、
日本リージョンでは機能がすぐに利用できず、米国リージョンで環境を構築して試すと、実際に使えるようになっていたということがありました。
今回も同様に、米国環境でCopilot Studioを動かしたところ、
GPT-5が利用可能であることを確認できました。(9/24時点では弊社環境では日本語環境でも利用可能になりました)
改めて、「待っているだけでは何も変わらない」ということを実感した瞬間でした。
GPT-5を活用したマルチエージェント開発の具体的な使用感については、また次回以降のコラムでご紹介したいと思います。
ソフトウェア産業に迫る「ホワイトカラーの産業革命」
ここで視点を少し広げてみましょう。
製造業は、第一次から第三次までの産業革命を経て、機械化・自動化・IT化を通じて大きく生産性を向上させてきました。
一方、ソフトウェア産業は長らく「家内制手工業」のような属人的な体制で成り立っており、
製造業のような大規模な生産性向上の波には、なかなか乗りきれていませんでした。
しかし、生成AIの進化、とりわけGPT-5のような強力なLLM(大規模言語モデル)の登場により、この状況は急速に変化しつつあります。
現在進行中の「第4次産業革命」は、これまでブルーカラーを中心に進んできた自動化・機械化の流れが、
ホワイトカラー領域にも本格的に波及する転換点であり、生成AIはその中心的存在となっています。
人海戦術から「AIと共創する時代」へ
とりわけソフトウェア開発の現場では、生成AIがコード生成・レビュー・テスト・ドキュメント作成といった業務を支援することで、
人手による作業を前提とした開発体制が見直されつつあります。
これから重要になるのは、単なるエンジニアリングスキルだけではありません。
新しい技術を積極的に取り入れることで成長し、生成AIを使いこなし、成果につなげられる人材がますます求められるようになります。
同時に、顧客折衝・要件定義・プロジェクトマネジメントといった対人スキルはAIでは代替しにくく、むしろ今後さらに価値が高まっていくでしょう。
こうした人材の役割が明確になるにつれ、企業側でも人材戦略の見直しが進んでいます。
実際、GAFAMをはじめとする大手IT企業の大量解雇の背景には、生成AIによる生産性の劇的な向上が一因としてあると指摘されています。
テクノロジーの進化は、単なる流行ではありません。
それは、働き方・価値観・組織構造の再設計を迫る「現実の力」です。
私たちはどのように自らの価値を再定義していくべきなのでしょうか?
この変化の波に、あなたはどう向き合いますか?
☎ 052-688-0521 株式会社マイクロリンク 営業部