2025.04.28
AI
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時代の転換点としての生成AI (1) : 知識インフラ

■時代の転換点としての生成AI (1) : 知識インフラ
生成AIの利用がある程度進んだ今、その活用の度合いに格差が生まれつつあります。
生成AIの普及に際して専門家は様々な問題を指摘していますが、社会全体としては、
生成AIの普及をそれほど問題視することなく、比較的冷静に受け止めているように見えます。
とはいえ、生成AIは時代の転換点となるほどの革新的な技術であり、その重大性を意識しておくべきでしょう。
生成AIの特徴の一つに、「まるで人格や知能を持っているかのように感じられる」という点があります。
人間以外の存在が、人のように受け答えをすることに、違和感や抵抗感を覚える人もいるかもしれません。
「AI(人工知能)」という言葉通りではありますが、学術的にも「知能とは何か」という問いの理解が、
今後急速に進んでいく可能性があります。
生成AIは、自然言語で指示を与えれば、それを理解し適切な応答を返してくれます。
この特性により、専門的な知識がなくても誰もが活用できるようになりました。
また、音声認識技術と組み合わせることで、音声による会話も可能になります。
つまり、生成AIと対話しながら、関心のあるテーマを深掘りしていくことができるのです。
これにより、従来は時間のかかっていた「調査 → 要約 → 考察」といったプロセスが
驚くほど短時間で実現可能になりました。
まるで、すべてを知っている天才に自由に質問できるような感覚です。
生成AIが登場する以前、多くの人は分からないことがあれば「ググる」ことで知識を得ていました。
これは、前述した「調査」にあたります。
ただし、検索では大量の情報が表示されるため、取捨選択しながら自分の求める答えを探す必要がありました。
一方で生成AIは、文脈を理解したうえで対話形式で要約、考察まで応答してくれるため、
よりスムーズに的確な答えを得ることができます。
キーワードによる検索とは異なり、会話の流れや意図をくみ取ってくれるのです。
このような文脈理解や推論能力も、広い意味での「知能」と言えるでしょう。
20世紀には、ほとんどの知識が書物や文献に集約されていました。
21世紀に入り、インターネットが加わり、知識はさらに広く蓄積されていきました。
そして現在、こうした膨大な知識を学習した生成AI(LLM:大規模言語モデル)が、
人類の知識インフラとなろうとしています。
例えば、生活インフラである水に例えると、生成AIを使わないというのは、
蛇口をひねれば水が出るにもかかわらず、わざわざ川へ水を汲みに行くようなものです。
すべての知識を持つ生成AIはまだ存在しませんが、
リアルタイムに新しい情報を取り入れて、学び続けるモデルも登場し始めています。
これにより、「知識はどこかに保管されているものだ」という考え方自体が、今後変わっていくかもしれません。
生成AIを「知能をもった知識インフラ」として捉えれば、これまでの学び方にも大きな変化をもたらすでしょう。
単純に暗記する知識よりも、「正解にたどり着くための考え方」や「答えを評価する力」、
「適切な質問をする力」が重要になっていきます。
生成AIは、知識の常識を変え、仕事や思考の生産性を劇的に高める、新しい時代のインフラとも言える存在です。
まさに、従来の常識や方法論を根底から覆す「とんでもない技術」と言えるでしょう。
☎ 052-688-0521 株式会社マイクロリンク 営業部